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『批評空間』の読者諸君は『アンアン』というファッション誌をお読みだろうか? 先日、同誌の巻頭グラビアで宇多田ヒカルが中上紀と対談していた。その経緯が面白い。宇多田ヒカルが中上健次の小説を読んでいたら父親に「娘さんも作家だよ」と教えられ『彼女のプレンカ』を読んだ。即座に「私この人と対談する」と指名したという。「私は藤圭子の娘だから大変だろうと言われるけど中上紀さんはどうですか」という話にもなった。村上春樹でも吉本ばななでもなく、中上健次を読む18歳の宇多田ヒカルはえらい! というわけじゃない。 |
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ダニエル・キイスと英語で対談するコロンビア大学生だから、その程度は当然でしょう。そう、コロンビア大学! といえば柄谷行人が在籍中のところ。柄谷さん、メッツの新庄ばかり応援してないで(新庄がレフトを守れば新庄レフト=心情左翼だ!?)学内で宇多田ヒカルをつかまえて「俺、中上健次の親友なんだけど」と声をかけるべきじゃないですか? 民青や原理研の勧誘よろしく宇多田ヒカルをNAMに引き入れるのだ。そうすれば宇多田ヒカルの新曲CDを付録につけた新生『批評空間』は100万部突破まちがいなしでしょう。坂本龍一よりも売れるはず。 |
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早稲田大学教育学部で講師を務める坪内祐三なんぞにゃプッツンの広末涼子に靖國思想でも広めさせとけばいい。……なあんてのは半ば冗談、半ば本気です。『批評空間』を読めてしまう青山真治のお勉強映画で「中上健次」が出てきてもちっとも色っぽくない。メジャーなファッション誌で日本一のアイドルシンガーの口から発せられてこそ発情的である(断言するが生前の中上健次なら大喜びしたはずだ)。そう、重要なのは『批評空間』と宇多田ヒカルを横断する線なのだ! そのたしかな横断線として「中上健次」という記号はあった(ちなみに阿部和重の『アンアン』連載エッセイはつまらなさすぎた!?)。 |
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おそらく今『批評空間』的な世界がつまらないのは、そんな「中上健次」的なモノが決定的に欠けているからだ。色気、不意撃ち、欲望、暴力性、露地の知性、姦淫する想像力、野蛮な繊細さ、高貴な通俗性……さらに、そんな紋切り型さえひっくり返すとてつもない馬鹿……あらゆる場所に「中上健次」を!
ナム〜。 |
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